大切な子を亡くしてまだ日が浅いのに、新しい子をお迎えしようか考えている。そんな自分にネガティブな感情を抱いてしまっているかもしれません。
お迎えのタイミングに正解も不正解もありません。この記事では、新しい子を迎える時期や気持ちの整理、そして迎えたあとに寂しさがどう変化していくのかをお伝えします。
ペットロスカウンセリングHarucaでは、公認心理師・臨床心理士の資格を持つカウンセラーが、ペットロスに寄り添うオンラインカウンセリングを行っています。ペットロスから抜け出せなくて辛い、涙が止まらないといったことで悩んでいる方は、一度ご相談ください。
Haruca Pet Journalは、愛犬・愛猫とかけがえのないひとときを過ごしたいあなたのためのメディアです。5匹の愛犬を看取ってきた公認心理師・臨床心理士の監修のもと、ペットとの日々の過ごし方から、看取り・グリーフケアに関する記事まで執筆しています。
監修者
5匹の愛犬を看取ってきた公認心理師・臨床心理士。ペットロスに関するグリーフケアが強みであり、カウンセラーとして、公立高校・通信制高校でのカウンセリング・心理的コンサルテーション、心療内科でのリワーク、子育て支援室での発達心理相談、流産・死産経験者のピアグループのサポートなど、多様な現場で心理支援に携わる。
ペットロスからすぐに新しい子を迎えることに、正解も不正解もない
もし、「もう新しい子のことを考えるなんて、自分は薄情ではないか」と思うことがあるとしたら、自分を責める必要はありません。
すぐに新しい子を迎えたいと思うことも、少し時間を置きたいということも、新しい子は迎えられないと思うことも、いずれも間違いではありません。
「迎えたい」気持ちと「申し訳ない」気持ちが同時にわくのはなぜか
「新しい子をお迎えしたい」気持ちと「そう思うことへの申し訳なさ」。この2つが同時にわくのは、心のなかで矛盾が起きているのではありません。
人の心は複雑で、簡単に「こちら」と決められるものではないからです。
新しい出会いを求めるのは、その子と過ごした時間がそれだけ幸せで素晴らしいものだから。そして申し訳なさを感じるのは、今も変わらずその子を深く愛しているから。
矛盾しているように思えても、どちらも亡くなった子を大切に想う気持ちから生まれているのです。
家族の中で気持ちが分かれるのも自然なこと
家族の中で「新しい子を迎えたい」という人がいます。一方で「まだ気持ちの整理がつかない」という人もいるでしょう。そうした違いが表れることも、珍しくありません。
同じ子と暮らしてきても、思い出の重なり方や気持ちの表れ方は一人ひとり違います。
意見が分かれたときは、どちらかの気持ちを急いで合わせようとしなくてもよいのです。それぞれが感じているものを否定せず、まずは今の気持ちをそのまま認め合うことから始めてみてはいかがでしょうか。
家族で意見が合わない時、ご自身が孤独を感じたり、家族にネガティブな気持ちを持つことがあるかもしれません。
一人ひとりの意見は違うものだと頭では理解しても気持ちがついていかない時はあります。
今はそのような時期だと思うことで、少しだけ自分の気持ちと距離を取ることができます。
新しい子を迎えることを考える時期について
そもそも、いつなら新しい子を迎えても大丈夫なのかと考える方も少なくありません。
その節目として、四十九日や百箇日、一周忌など仏教の節目をイメージする方もいらっしゃいます。
大切なのは日数ではありません。
日数を気にするあまり、「節目になっていないのに新しい子について考え始めるなんて」と自分や他の人を責めたり、「新しい子のことを考えられる時期が来たはずなのに、深い悲しみから抜け出せない」などと焦る必要はありません。
もし、節目を置くのであれば、気持ちを振り返るきっかけとして捉えてみてはいかがでしょうか。この子と過ごした日々を思い出し、心が今どこにあるのかを確かめる。そのための節目として使うのであれば、十分に意味があります。
新しい子を迎える時の気持ち
新しい子をお迎えするときに、どんな気持ちでいたらいいんだろうかと思われる方もいるかもしれません。
一つの正解というものはありませんが、起こりうることと気を付けるポイントについて3つの状態に分けて考えてみます。
寂しさが強い状態
寂しいという気持ちが強いなかで新しい子をお迎えすることもあるかもしれません。そのときは、亡くなった子とは心の絆をしっかり持ちながら、新しい子との時間が大切なものになっていきます。
そこで、気を付けたいポイントがあります。
- ふとした瞬間に亡くなった子の面影を重ねて「あの子と違う」と戸惑うことがある。
- 亡くなった子の生まれ変わりだと信じて、前の子と同じはずだと強く思う。
このように感じることは自然なことです。その多くは、新しい子との関係が紡がれる時間のなかで、違っていいんだ、この子はこの子で素晴らしいという気持ちになっていきます。
ただ、「~であるべき」という思いが強い状態が続くと、ご自身も新しい子もつらくなってしまって関係にすれ違いが生まれることがあります。
気持ちの整理を経てから迎えた場合
亡くなった子への思いに一区切りをつけてから迎えると、新しい子をその子自身として受け入れやすくなる傾向があります。
一区切りといっても、悲しみが完全になくなる必要はありません。「この子のことは大切な思い出として残しながら、新しい命も迎えたい」。そう思えるようになった段階を指します。
ただし、自分で気持ちの整理ができたつもりでも、そうではないこともあります。その場合、新しい子との関係に難しさが生じることがあります。
できていなかったということは、なかなか自分で認め難いものですが、これからをより良くするためにご自身の正直な気持ちと向き合えると素敵です。
前の子と比べてしまうのではないかという不安がある場合
「前の子と比べてしまいそう」「同じように愛せるか自信がない」。そうした不安を抱える方は珍しくありません。
比べる気持ちが顔を出すのは、前の子と過ごした時間がそれだけ濃かったからかもしれません。だっこの仕方や名前を呼んだときの反応など、ふと重なる場面もあるでしょう。
新しい子と暮らす日々を重ねるうちに、比べる気持ちの質は変わっていくことがあります。前の子との記憶と、新しい子との今とが、少しずつ別々の場所に収まっていくような感覚です。
気持ちは常に動きゆくものだとも思います。
気持ちが変わることを自分で受け入れにくいこともあるかもしれませんが、その気持ちも大切なのだと思います。
考え出すとどんどん広がっていくことがありますが、そのような時言葉に表すことで整理できることがあります。
日記にしてみたり、必要時はカウンセリングもご検討いただければ幸いです。
新しい子を迎えても寂しさや悲しみが消えるとは限らない
新しい子を迎えれば、寂しさから抜け出せるのでしょうか。答えは、まぎらわせる助けにはなっても、抜け出せる保証にはならない、というのが実際のところです。
ペットを亡くしたことで心身に不調をきたすことをペットロス症候群と呼びます。食欲がわかない、夜になると涙が止まらない、ふとした瞬間に亡くなった子の姿を探してしまう。こうした反応は、新しい子を迎えたからといって一夜で消えるものではありません。
新しい子のお世話に追われる時間は、確かに気がまぎれる瞬間を作ってくれます。かわいいしぐさに笑顔がこぼれることもあるでしょう。
それでも、ふと静かになった夜に、亡くなった子のことを思い出して涙があふれる。そんな日が続いても、おかしなことではありません。亡くなった子にしかない鳴き声や仕草、食べ方は、新しい子では埋められないものだからです。
「新しい子を迎えたのに、まだこんなに悲しいなんて」。そう感じて、自分を責めてしまう方もいます。ですが、新しい子と過ごす日々と、亡くなった子への悲しみは、別々に存在していいものです。どちらかがどちらかを消してくれるわけではありません。
新しい子を迎えることを、悲しみを終わらせる手段として期待しすぎないこと。そのうえで、悲しみとともに新しい日々を歩んでいく。そんな捉え方の方が、心にとって無理がないのかもしれません。
新しい子を迎えるかどうか、いつお迎えしたら良いのか、正解がないことなのでより悩まれることと思います。
悩むプロセスこそが大切です。必要な際には、お話をお伺いしながら悩みを整理するお手伝いができればと思います。
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よくある質問
亡くなった子からのメッセージのようなものを感じるのは変ですか
変ではありません。ふとした瞬間に気配を感じたり、新しい子との出会いが導かれたように思えたりすることは、珍しいことではないのです。
そう感じることが正しいか誤りかを判断する必要はありません。その感覚を、亡くなった子との心のつながりを支えるよりどころとして、大切にしていただいて構いません。
新しい子を迎えたら亡くなった子のことを忘れてしまいますか
忘れてしまうことはありません。新しい子を迎えることと、亡くなった子を心から手放すことは、まったく別の話です。
新しい子との日々が増えていっても、亡くなった子との思い出が塗り替えられるわけではないのです。二つの存在を、それぞれ大切なものとして胸に置いておくことができます。
ペットロスで何も手につかない状態が続くのは普通ですか
珍しいことではありません。ペットを亡くしたことで心身に不調をきたすことをペットロス症候群と呼びます。無気力な状態が続くのも、その現れの一つです。
ただし、この状態がいつまで続くと言い切れるものではありません。つらさが長引くように感じているなら、以下の記事もあわせてご覧ください。ひとりで抱えるのがつらいときは、話を聞いてもらう場所を頼ってもよいのです。
カウンセラー自身も、ご縁を感じることをたくさん経験してきました。
一つ一つの経験が今も大切だと感じています。
ペットロスの悲しみ・寂しさが消えない方へ
ここまでお伝えしてきたことを、あらためて整理します。
- 新しい子を迎えるかどうかに、正解も不正解もないこと
- 新しい子を迎えることを考える時期について
- 新しい子を迎える時の気持ち
- 新しい子を迎えても寂しさや悲しみが消えるとは限らないこと
日数を数えて焦る必要も、周りの声に合わせて急ぐ必要もありません。今のあなたの心がどんな状態にあるか。それだけを、静かに見つめてください。
それでも、寂しさや涙がなかなか和らがず、ひとりで抱えているのがつらいと感じることもあるでしょう。「こんなことで相談してもいいのだろうか」と迷う方もいますが、迷うほどの悩みではないということはありません。
ペットロスカウンセリングHarucaでは、公認心理師・臨床心理士の資格を持つカウンセラーが、ペットロスに特化したオンラインカウンセリングを行っています。カウンセラー自身、これまで5匹の愛犬を自宅で看取ってきました。同じ悲しみを知る立場だからこそ、話しやすさを大切にしています。
話がまとまっていなくても構いません。新しい子を迎えるべきか迷っている段階でも、罪悪感だけを吐き出したいときでも、そのままの気持ちでお越しください。あなたのペースに合わせて、じっくりお話をうかがいます。
ペットロスカウンセリングHarucaのオンラインカウンセリングで、今の気持ちを話してみませんか。
Haruca Pet Journalは、愛犬・愛猫とかけがえのないひとときを過ごしたいあなたのためのメディアです。5匹の愛犬を看取ってきた公認心理師・臨床心理士の監修のもと、ペットとの日々の過ごし方から、看取り・グリーフケアに関する記事まで執筆しています。
監修者
5匹の愛犬を看取ってきた公認心理師・臨床心理士。ペットロスに関するグリーフケアが強みであり、カウンセラーとして、公立高校・通信制高校でのカウンセリング・心理的コンサルテーション、心療内科でのリワーク、子育て支援室での発達心理相談、流産・死産経験者のピアグループのサポートなど、多様な現場で心理支援に携わる。


喪失を経験すると、言葉にできる気持ちだけでなく、言葉にならない複雑な想いをたくさん抱えます。一般的に、それらの想いは矛盾するように見えることが多いです。
どんな気持ちもあって当たり前だとは今は思えないかもしれませんが、喪失後に抱えやすい気持ちを知っていることが助けになることがあります。